C++の設計と進化

【 評価    】★★★☆☆ Amazonレビュー

【 難易度 】★★★☆☆

【 ISBN    】4-7973-2854-1

通称D&E、Bjarne Stroustrup氏本人による読み物です。対象となる読者は言語を設計することに興味がある人、C++には何故こんな機能がないんだと思う人です。これだけの本が3つ星評価なのは、価格が高めな事と、あと10年早く日本語で読めたらという事からです。和訳は良くできてますし、訳者による注釈も助かりました。

原著は1994年に書かれているため、今読んでも時代錯誤の記述があります。つまり、技術書としての価値は薄れてしまっています。

この本のプログラマにとっての価値をあげるならば、何故この機能が言語に組み込まれなかったかの解があることでしょう。C++の設計者が出す、こうすれば良いだろう?の提案は強引に見えるものもあり、新鮮なものもあります。その一部はboostなど現役のライブラリで残っているような、イディオムになっています。

1つだけ例を挙げます。RTTI(実行時型識別)を使ったdynamic_castは実行速度を落とすため敬遠されています。しかし、Debugビルドでdynamic_castで、Releaseでstatic_castならば、プログラムの品質向上に役立つだろう?というような事です。

その他、何故この演算子はオーバーロードを許さないのかとか、今まで疑問におもっていたことが多々論じられています。C++の設計理念についてまともに語られている本もこの本だけだと思います。

結局はC++やプログラムを楽しむ人のための本です。言語を道具としてみている人にはお勧めできません。

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